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九月九日 重陽 眠れる美女から
フォー・シーズン / SAI
琳派 明治時代 作者不詳「菊図 部分」重陽の節会に菊を眺め菊酒、菊茶を飲むというのが邪気を祓い不老不死を叶えるという。室礼もたしなみたいというこの頃だ。節句の最後である重陽の日だが、雛や端午のような段飾りではなく、屏風などを室らうのも良いではないか。とはいえ、僕が毎年1度の出し入れを面倒になるのが目にみえている。さて、これは海外のオークションの出品の屏風であるが、作者不詳だが、琳派ではないかと思う。時代は明治だ。


川端 康成, エドワード・サイデンステッカー,表紙イラスト クリムト:眠れる美女―House of the sleeping beauties九月九日誕生には、ソニアリキエル、歴史家 石母田 正、十二代目片岡仁左衛門のほか、映画監督の吉村公三郎がいる。僕は、この人のことは何も知らないが、川端康成の「眠れる美女」をフレデリック・クレマンによって、先練された官能的ビジュアル本をKAFKAがアップし、久しぶりに思い出したところであった。

↑エドワード・サイデンステッカーの「川端康成 眠れる美女」は、クリムトの表紙。拡大イメージは
こちら

さて、ネクロフィリア(死体性愛小説)ともいうべき作品を吉村公三郎が映像化したのが、1968年のこと。
鎌倉に住む老作家の江口は、友人の木賀と福良に“眠れる美女の館"を教えられ、時々そこを訪ねていた。老人たちは、深く眠って目を覚まさない少女と一晩を明かし、素性を知らぬまま、翌朝には、去るのだ。
この眠れる美女の館というのが「娼館」であろう。

老人たちは裸体を前に、老いの絶望に駆られ、あるいはやすらぎを求め、過去の悔恨にひざまずいたりもした。

最初に福良老人が、“眠れる美女の館"で死んだ。
つづいて木賀老人もその家で頓死した翌日、死んだように眠る少女の胸に、老人たちが断末魔のあがきで残した爪跡を見て慄然とした。

やがて娘の結婚式が挙げられ、その終わったあとに、ハイスピードの一台のオートバイが・・・。

川端康成 収録「眠れる美女」「片腕」等1968年の江口は、田村高廣、1995年では、原田芳雄が演じているが、1995年版では娘の名前が「菊子」に変わっている。

さて、重陽には長寿を願う節句の名残りがある。七百歳まで生きた仙人の伝説に、「少年の容姿のままであった」という。“眠れる美女の館"で頓死することもないようだ。

さて、いよいよ自分の年齢を意識する日でもある。長寿を願うとは、つまり「死」を意識することに他ならないのだ。“眠れる美女の館"で、老人たちが老いの絶望に駆られるように。

最後に
花の香をけさはいかにぞ君の為 まゆひろげたる菊の上の露
   by「忠見集」より
| comments(2) | trackbacks(11) |
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私、文学駄目人間で「眠れる美女」もよんでませんが、字面からフトした連想。

江口はエロのアナロジーかなって。
とーし (2006/09/10 9:55 PM)
とーしさん、おはようございます。

「眠れる美女」と「眠れる森の美女」の違いも解らない僕でしたよ。(笑)

こんなすっごい「変」な物語を、川端康成は書けるんだという「変」な尊敬を抱きます。(笑)

>字面からフトした連想。江口はエロのアナロジーかなって。

間違いないと思います。

ただ、この作品は、年齢や年代で、ガラリと変わりそう。40代前半、後半。50代前半、後半、60代、70代・・・と、変に思えたものに納得したり、納得、共感したものに「変」と思えたり。当初、変態小説だ!と思った僕は、いま文芸だと思っていますが、もしかしたら、来年は、やっぱり「変態小説だ!」と思うかもしれません。(笑)

昨日、たまたま故梅原龍三郎の生前のTV出演が放映されていました。晩年、ピカソが「すごいエロティックな裸体を描いている。それがいやらしくない。羨ましい。僕もそれを描こうと描いた。いやらしくないと思うが、あとになって、いやらしいと思う。まったくピカソは羨ましい。」と言っていました。

僕が以前の記事で、「ピカソはエゴン・シーレのように、すごい絵がたくさんある」と記したことがあります。一見「変態」にみえるかもしれません。

それがある時期「情緒」に思えたり。

人間って不思議です。
sai (2006/09/11 6:58 AM)









url: http://renessance.jugem.jp/trackback/38
御紋章菊ともいわれる一文字菊。菊は奈良時代中国から渡来。皇室や公家を中心に鑑賞花となり、菊の紋様を用いるようになったといいます。こうして、「菊花紋」が皇室専用の紋章「十六重菊紋」となります。この一文字菊が、花びらの数が十六枚前後の一重咲き。 今日の
| Magnum Photos Photographer | 2006/09/09 4:24 PM |
菊図屏風 19世紀 江戸時代 琳派の画家、鈴木其一による菊図 remove 名古屋ボストン 美術館で花鳥画の煌き‐東洋の精華展より 今日は菊の花、菊酒、菊茶で祝う「重陽の日」である。Sinの誕生日でもある。おめでとう。
| 変身抄 | 2006/09/09 4:34 PM |
梅荘顕常 賛 維明周奎 画 「菊図」 重陽にちなみ、相国寺にちなみ、Sinの誕生日にちなみ、「菊図」。 詩文は相国寺の僧、大典禅師・梅荘 顕常(ばいそう けんじょう)だ。維明周奎(いみょう しゅうけい)は、若冲に画を学び、水墨を得意とした。方丈の「梅の間
| Magnum masse | 2006/09/09 6:57 PM |
Sin、誕生日おめでとう。昨年の「四字熟語譬え」で、君に贈った「阿吽二字」を今年も贈る。(みんなもそうしているみたいだし) 今日は重陽の節句でもある。う〜む、今年もこの画題の火付け役は楓か〜。 重陽らしく菊酒の話。昨年は、菊酒に失敗。ほんの少し、散
| remove | 2006/09/09 8:04 PM |
凝灰岩の中の割れ目に結晶化した方解石の模様。これが菊の花に譬えられて、「菊花石」とか「菊花紋石」とか言われています。 なんといっても今日は重陽の日で、ネット仲間の「画題」ではないが、毎年のこの時期、楓が「重陽の日」の記事をアップしている。 まずは楓か
| 何の印象もないBlog | 2006/09/09 9:56 PM |
今日は重陽の日です。 僕らのネット仲間が、どんどん記事をアップしています。実は、
| Stylish-Club | 2006/09/09 10:49 PM |
重陽の日は9日。菊酒で祝う日でもあるのですが、もともとは菊茶からはじまった中国の
| KAFKA | 2006/09/09 11:18 PM |
日本語訳では、「アリスの不思議なお店 」 です。二本の錆びた筆と小天使の扉をあけると、遊び紙、フランス語のタイトルとクレジット、トレーシングペーパーから透けた日本語とオブジェの眺めのよい本に釘付け。 フランス語とのエッセンスは異なる部分がありますが、
| Life Carrer Counseling | 2006/09/11 12:26 PM |
Art de Vivreで紹介された、フレデリック・クレマン「眠れる美女」の装
| sweet-sweet-sweet | 2006/09/11 12:27 PM |
フランス語 Bel oeil とは、直訳すると「美しい瞳」である。 フレデリック ・クレマン ビジュアル ブック「Bel oeil」だ。 Pas de lune. Pas sommeil. Mer d’encre de poulpe. Tentacules flasques autour du phare, luisantes, gluantes. Mon cam&ea
| Magnum masse | 2006/09/11 6:31 PM |
フレデリック・クレマンの最新作「Le luminus tour. Et son
| Stylish-Club | 2006/10/22 5:56 AM |

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